(再掲載)総選挙、各政党のエネルギー政策をみる―争点外の原発、負担増は放置
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPR(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
1) 「故郷に住むのは当然だ」チェルノブイリ、自主帰還の近郊住民と語る(上)
2) 福島の強制避難政策の誤り-チェルノブイリ、自主帰還の近郊住民と語る(下)
GEPR編集者の石井孝明が、チェルノブイリを訪問。自主帰還の近郊住民と話しました。それを福島の避難政策と対比してまとめました。((上)は再掲載)ウクライナでは一律の避難政策が採用されました。それは地域社会を破壊するという結果が、事故から28年が経過して現れています。福島でも同じ失敗が起きる懸念があります。なぜ過ちを繰り返すのでしょうか。
3)総選挙、各政党のエネルギー政策をみる-争点外の原発、負担増は放置
12月14日投開票の衆議院選挙を前に、エネルギーに焦点をあてて、各党の政策を比較しました。「原発の信任投票」という面はあるものの、争点になっていません。
4)中小企業経営から見た電力問題−負担限界を考えないエネルギー政策の迷惑
清水印刷紙工の経営者であり、日本商工会議所の中小企業政策専門委員を務める清水宏和氏の論考。提携する国際環境経済研究所のサイトからの転載です。
今週のリンク
フィナンシャルタイムス12月3日記事。JBpress翻訳掲載。石油価格の下落の影響を概観した記事。相場の先行きは分かりませんが、不況の懸念が伝えられた世界経済にとっては朗報であることを分析しています。
NHK、12月6日記事。今回の記事で取り上げなかった、小政党のエネルギー、原子力政策をまとめています。
3)甲状腺がん遺伝子変異、チェルノブイリと別型 福医大など見解
福島民報11月15日記事。福島で甲状腺がんが発生していますが、これはチェルノブイリ事故による甲状腺と別のものという研究です。このがんが福島原発の事故由来のものでないことの証明でしょう。
4)再エネ分野の人材育成の指標「再生可能エネルギースキル標準(GPSS)」を策定
経産省・資源エネルギー庁、12月5日公表。再エネについて事業で必要な知識をまとめ、それを共有知として活かそうという取り組みです。産業の健全な発展に必須です。
5)原発再稼働促進で電気料金を震災前の水準に 原子力国民会議、政府に要望へ
産経新聞12月4日記事。アゴラチャンネル(「原子力を国民の手に」)で紹介した「原子力国民会議」が東京で集会を開催しました。その説明、また同会議が電力料金の値下げを訴えることを伝えています。

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筆者は現役を退いた研究者で昭和19年生まれの現在68歳です。退職後に東工大発ベンチャー第55号となるベンチャー企業のNuSACを立ち上げました。原子力技術の調査を行い、現在は福島県での除染技術の提案をしています。老研究者の一人というところでしょうか。
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