地球温暖化のファクトフルネス:シロクマは絶滅の危機か?

Christopher Michel/flickr
地球温暖化に関する報道を見ていると、間違い、嘘、誇張がたいへんによく目につく。そしてその殆どは、簡単に入手できるデータで明瞭に否定できる。
例えば、シロクマは地球温暖化で絶滅する、と言われてきたが、じつは増えている。過去は狩猟の対象だったところ、保護されるようになったからだ。

図 シロクマの頭数。単位は1000頭
こういったデータを分かり易く地球温暖化ファクトシートとして17項目にまとめた。まだアゴラで紹介していないものも多くあるので、ぜひご覧頂きたい。
- 台風は増えていない
- 台風は強くなっていない
- 超強力な台風は来なくなった
- 温暖化は30年間で僅か2℃
- 猛暑は温暖化のせいではない
- 短時間の豪雨は温暖化のせいではない
- 豪雨は温暖化のせいではない
- 再生可能エネルギーの大量導入で豪雨は3ミクロンも減らなかった
- 2050年CO2ゼロでも気温は01℃も下がらず、豪雨は1ミリも減らない
- 温暖化で死亡リスクは減少する
- 東京は3℃上昇したが繁栄している
- 山火事は温暖化のせいではない
- 海面上昇は僅かでゆっくりだった
- シロクマは増えている
- 砂浜の消失は温暖化のせいではない
- サンゴ礁は海面上昇で沈まない
- エゾシカの獣害は温暖化のせいではない
観測データを見る限り、地球温暖化による被害は殆ど起きていない。
報道では何か災害があるたびに「温暖化の影響がある」と結ばれることが多い。
だが影響は量として把握しないと認識を誤る。定量的には温暖化の影響は「ごく僅か」であり、「温暖化のせいではない」と言った方が正確なものばかりだ。

関連記事
-
IPCCの報告がこの8月に出た。これは第1部会報告と呼ばれるもので、地球温暖化の科学的知見についてまとめたものだ。何度かに分けて、気になった論点をまとめてゆこう。 まずはCO2等の排出シナリオについて。これまでCO2等の
-
田中 雄三 国際エネルギー機関(IEA)が公表した、世界のCO2排出量を実質ゼロとするIEAロードマップ(以下IEA-NZEと略)は高い関心を集めています。しかし、必要なのは世界のロードマップではなく、日本のロードマップ
-
世界の太陽光発電事業は年率20%で急速に成長しており、2026年までに22兆円の価値があると予測されている。 太陽光発電にはさまざまな方式があるが、いま最も安価で大量に普及しているのは「多結晶シリコン方式」である。この太
-
前回予告したように、エネルギー・環境会議コスト等検証委員会での議論の問題点を考えてみよう。もともと低すぎるではないかとの批判が強かった原子力発電のコストを再検証しつつ、再生可能エネルギーの導入を促進するために、再生可能エネルギーのコストを低めに見積もるという政策的結論ありきで始まったのだろうと、誰しもが思う結果になっている。
-
我が国では、脱炭素政策の柱の一つとして2035年以降の車両の電動化が謳われ、メディアでは「日本はEV化に遅れている」などといった報道が行われている。 自動車大国である米国の現状はどうなっているのか? 米国の新排出抑制基準
-
2015年2月3日に、福島県伊達市霊山町のりょうぜん里山がっこうにて、第2回地域シンポジウム「」を開催したのでこの詳細を報告する。その前に第2回地域シンポジウムに対して頂いた率直な意見の例である。『食べる楽しみや、郷土の食文化を失ってしまった地元民の悲しみや憤りは察してあまりある。しかし、その気持ちにつけこんで、わざわざシンポジウムで、子供に汚染食品を食べるように仕向ける意図は何なのか?』
-
2015年のノーベル文学賞をベラルーシの作家、シュベトラーナ・アレクシエービッチ氏が受賞した。彼女の作品は大変重厚で素晴らしいものだ。しかし、その代表作の『チェルノブイリの祈り-未来の物語』(岩波書店)は問題もはらむ。文学と政治の対立を、このエッセイで考えたい。
-
北海道寿都町が高レベル放射性廃棄物最終処分場選定の文献調査に応募したことを巡って、北海道の鈴木知事が4日、梶山経済産業大臣と会談し、「文献調査」は『高レベル放射性廃棄物は受け入れがたい』とする道の条例の制定の趣旨に反する
動画
アクセスランキング
- 24時間
- 週間
- 月間