今週のアップデート - 再エネ振興策の行き詰まりを考える(2014年10月14日)
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPR(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
1) アゴラ・シンポジウム「災害のリスク 東日本大震災に何を学ぶか」・映像
アゴラ・GEPRは9月27日に第3回アゴラ・シンポジウム「災害のリスク 東日本大震災に何を学ぶか」を開催しました。その映像を公開しました。東南海地震とエネルギーのリスクを専門家が集い、語り合いました。内容の報告を近日中に公開します。
電力会社の再エネ接続の保留、経産省の見直し策を、分かりやすくまとめました。
今週のリンク
1)九州電力はなぜ再エネ接続を留保するのか- 衝撃と背景を考察、打つべき一手を提案する
日経ビジネス10月6日号。再エネ研究者の山家公雄さんの論考です。制度の存続を前提に、揚水発電の利用などによる問題の解決を提案しています。
2)太陽光発電の参入凍結 大規模施設
増設も認めず 買い取り価格、大幅下げへ 経産省検討
日本経済新聞10月11日記事。経産省の再エネ振興策の転換を伝えています。
AFP(フランス国営通信)10月11日記事。フランスが10日、現在の発電に占める原発の依存を現在の75%から10年以内に50%にする法案を可決しました。再生エネルギーの拡充と省エネを柱としますが、野党からは実現を疑問視する声が広がっています。
河北新報10月11日掲載。福島県民の4割超が、脱原発に伴う電気料引き上げを容認する考えであることが河北新報社のアンケートで分かりました。福島第1原発事故を契機とした厳しい市民感情を裏付けています。26日に福島県知事選が行われますが、現時点で全候補が脱原発を訴えています。
5)再エネ、支援政策の光と影(上)–太陽光、投資10倍の急拡大
GEPR記事3月24日。再掲載。今回の再エネ政策の見直しの背景になった功罪について検証しています。全3回。

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私は太陽光発電が好きだ。 もともと自然が大好きであり、昨年末まで勤めた東京電力でも長く尾瀬の保護活動に取り組んでいたこともあるだろう。太陽の恵みでエネルギーをまかなうことに憧れを持っていた。いわゆる「太陽信仰」だ。 そのため、一昨年自宅を新築した際には、迷うことなく太陽光発電を導入した。初期投資額の大きさ(工事費込み304万円)には少々尻込みしたが、東京都と区から合わせて約100万円の補助金を受けられると聞いたこと、そして何より「環境に良い」と思って決断した。正確に言えば、思考停止してしまった。
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(GEPR編集部より)この論文は、国際環境経済研究所のサイト掲載の記事から転載をさせていただいた。許可をいただいた有馬純氏、同研究所に感謝を申し上げる。(全5回)移り行く中心軸ロンドンに駐在して3年が過ぎたが、この間、欧州のエネルギー環境政策は大きく揺れ動き、現在もそれが続いている。これから数回にわたって最近数年間の欧州エネルギー環境政策の風景感を綴ってみたい。最近の動向を一言で要約すれば「地球温暖化問題偏重からエネルギー安全保障、競争力重視へのリバランシング」である。
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