今週のアップデート - 使用済み核燃料問題を考える(2015年3月2日)
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPR(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
1) 「トイレなきマンション」を終わらせよう・使用済み核燃料を考える【言論アリーナ・上「処分は可能か」】
2) 「トイレなきマンション」を終わらせよう・使用済み核燃料を考える【言論アリーナ・下「核燃サイクルの是非」】
3) 【映像】「トイレなきマンション」を終わらせよう・使用済み核燃料を考える
使用済み核燃料問題が関心を集めています。それについて、最終処分問題、核燃料サイクル問題の2テーマについて、語り合いました。出演は澤田哲生さん(東京工業大学助教)、池田信夫さん(アゴラ研究所所長)が出演。司会は石井孝明さん(ジャーナリスト)でした。「トイレなきマンション」という例えがよく使われますが、それは誤りで最終処分の技術はほぼ確立。ただし核燃料サイクルでは、賛成派の澤田さん、反対派の池田さんの間で意見の違いがありました。
今週のリンク
1)専門家138人がBPOに提訴! NHKスペシャル『知られざる大量放出』の捏造箇所
新潮社。週刊新潮記事2月12日号抜粋。GEPRの諸葛宗男氏の寄稿「間違いだらけのNHKスペシャル「メルトダウン・知られざる大量放出」」と同内容の記事。言葉は週刊誌記事らしくややきつくなっています。一方、NHKは「週刊新潮の記事に対する当協会の見解について」で、この内容に答えていますが、主張がかみあっていません。
池田信夫アゴラ研究所所長の論考です。2月27日公開。ルールを決めず、恣意的に決める政治の呪いを批判しています。そろそろ正常化に動くべきです。
日経新聞2月28日記事。原子力の学者に、メーカーに便宜を図ったとした12年2月の記事が、名誉毀損と東京地裁に認定されました。福島事故関係で感情的な報道が繰り返されたことの警鐘になるでしょう。
ツイッターまとめ。早川由紀夫という群馬大学の教育学部で、地質・火山学を担当している教授は、福島原発事故直後、危険を強調し、福島の農家を殺人者呼ばわりしました。「自分は恐怖症にかかっていた」とツイッター上で弁明しましたが、「何を言っているか」との批判一色です。しかしデマ拡散者が自省しはじめたのは、社会のパニックが落ち着いた証拠の一つでしょう。
5)福島原発事故 処理費用、最低11兆円規模に 賠償すでに5.4兆円
産経ビズ2月28日記事。東電の負担は事故処理、賠償を合わせ11兆円程度になりました。ただし、これはゼロリスクを求めた過重な放射線対策、東電に責任を負わせる体制のため、過度に支出された面があるように思えます。そして同社が破綻している以上、これは国民負担に跳ね返ります。

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GEPRを運営するアゴラ研究所は、エネルギーシンポジウムを11月26、27日の両日に渡って開催します。山積する課題を、第一線の専門家を集めて語り合います。詳細は以下の告知記事をご覧ください。ご視聴をよろしくお願いします。
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今年7月からはじまる再生可能エネルギーの振興策である買取制度(FIT)が批判を集めています。太陽光などで発電された電気を電力会社に強制的に買い取らせ、それを国民が負担するものです。政府案では、太陽光発電の買取額が1kWh当たり42円と高額で、国民の負担が増加することが懸念されています。
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GEPRの運営母体であるアゴラ研究所は映像コンテンツである「アゴラチャンネル」を提供しています。4月12日、国際環境経済研究所(IEEI)理事・主席研究員の竹内純子(たけうち・すみこ)さんを招き、アゴラ研究所の池田信夫所長との対談「忘れてはいませんか?温暖化問題--何も決まらない現実」を放送しました。 現状の対策を整理し、何ができるかを語り合いました。議論で確認されたのは、温暖化問題では「地球を守れ」などの感情論が先行。もちろんそれは大切ですが、冷静な対策の検証と合意の集積が必要ではないかという結論になりました。そして温暖化問題に向き合う場合には、原子力は対策での選択肢の一つとして考えざるを得ない状況です。
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