世界の気温が急速に低下していることをオールドメディアは報じない

mesh cube/iStock
2023年から24年にかけて、急激に世界の気温が上昇して、「地球温暖化が加速している!」と大騒ぎをしている人々がいた。
ところがいま、その気温は、急激に降下している。下の図1は、人工衛星の観測による大気の気温の変化である。

図1 地球平均の大気温度(正確には下層対流圏温度、LT)
1991-2020年の平均に対する差分。2025年12月の値は+0.30℃であった。赤い線は前後13か月の平均。
2024年のピークから大幅に低下して、今では以前の水準に戻っている。気温が上昇するときには随分とメディアは騒ぎ立てたものだが、この急降下について、メディアは全く報じていない。
海面の水温についても同じような傾向が見られる。下の図2を見ると、2024年初めには海面水温は非常に高くなったが、今ではそれは低下して、やはり以前の水準に戻っている。このデータはアメリカの海洋大気庁のものだ。

図2 地球平均の海面水温
データは米国海洋大気庁NOAAによる。北緯60度~南緯60度の平均で、基準年を2021年とした相対値。
水温の上昇は2022年12月に始まったが、2025年11月までにほぼ元に戻った。
気温が急激に上がった時には、その理由についての論文が幾つも出た。「CO2による地球温暖化がいよいよ加速している」というもの。「船舶の燃料からの硫黄排出への規制の効果が表れている」というもの。
だがこのような説明では、この1年の急激な気温低下を全く説明できない。
2023年から24年の高温ピークの原因は、2022年1月にあったフンガトンガ海底火山の噴火によるものだったという説が、今のところ、筆者にはもっともらしく見える。海底火山によって水蒸気が成層圏に吹き込まれ、これが地球温暖化を起こしたというものだ。
だがこれについても、まだはっきりとはしていない。結局、この過去5年間の急激な気温上昇と低下について、科学的知見は全く確立していないのである。
「気候の科学は決着した」などという人々がいるが、現実はそれに程遠い。
将来の地球温暖化予測に使われている数値モデルも、もちろん、このような気温の挙動を全く表現できていない。いまや、気候科学に関する人類の無知が明らかになった。我々はまだ何もわかっていないのである。
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