今週のアップデート - COP21にどのように向き合うべきか(2015年10月13日)
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンク「GEPR」(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
1) COP21に向けて-日本の貢献の道を探る【言論アリーナ報告】
ネット放送の「COP21に向けて-日本の貢献の道を探る」の記事化です。出演は有馬純さん(東京大学公共政策大学院教授)、池田信夫さん(アゴラ研究所所長)、司会はジャーナリストでGEPR編集者の石井孝明です。経産省の首席交渉官だった有馬さんを迎え、問題を多角的に分析します。
提携する国際環境経済研究所(IEEI)が9月、年末のCOP21を目指して提言書をまとめました。その冒頭部分を紹介します。国連交渉という美名につられず、実効性のある対策をすることを訴えています。
2015年のノーベル文学賞をベラルーシの作家、シュベトラーナ・アレクシエービッチ氏が受賞しました。チェルノブイリを巡る執筆活動でも知られています。大変な力量を持つジャーナリストである半面、冷静な検証の足りない面があります。チェルノブイリを視察したジャーナリストでGEPR編集者の石井孝明の論考です。
今週のリンク
GEPR14年3月記事、再掲載。岡山大学の津田敏秀氏が甲状腺がんは増えていると、外国特派員協会で会見し、各国にデマ情報が拡散しました。彼と同様の誤った主張は前から繰り返されています。再確認します。
2)福島県外3県における甲状腺有所見率調査結果について(お知らせ)
環境省2013年3月公表。環境省は福島の児童の甲状腺調査と比較するために、青森、山梨、長崎で甲状腺調査をしていますが、そののう胞の異常の分布は他地域とあまり変わりません。
ふくしま国際医療科学センター放射線医学県民健康管理センター。甲状腺検査は3回以上行い、その変化を見るというもの。調査を詳細にすれば、発見は増えます。
4)乳児ら2707人検出なし 県内3病院内部被ばく検査 放射性セシウム県産物「安全性確認」
福島民報10月9日記事。飲食物による内部被曝が騒がれるが、外国から大量に食材を買う日本で、ローカルのものばかりを福島の人は食べません。当然の結果です。
5)京都議定書の失敗を繰り返すな COP21は「フリーライダーの祭典」
池田信夫アゴラ研究所所長。JBPress10月21日記事。政府内で見た京都議定書をめぐる批准の混乱、そしてその後の日本の負担を整理しています。今の交渉でも参考になります。日本は国際的取り決め、国連の議論を美化する傾向があります。気をつけるべきでしょう。

関連記事
-
GEPRの運営母体であるアゴラ研究所は映像コンテンツである「アゴラチャンネル」を提供しています。4月12日、国際環境経済研究所(IEEI)理事・主席研究員の竹内純子(たけうち・すみこ)さんを招き、アゴラ研究所の池田信夫所長との対談「忘れてはいませんか?温暖化問題--何も決まらない現実」を放送しました。 現状の対策を整理し、何ができるかを語り合いました。議論で確認されたのは、温暖化問題では「地球を守れ」などの感情論が先行。もちろんそれは大切ですが、冷静な対策の検証と合意の集積が必要ではないかという結論になりました。そして温暖化問題に向き合う場合には、原子力は対策での選択肢の一つとして考えざるを得ない状況です。
-
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンク、GEPRはサイトを更新しました。 今週のアップデート 1)【アゴラシンポジウム】成長の可能性に満ちる農業 アゴラは12月に農業シンポジウムを行います。石破茂自民党
-
米国シェールガス革命に対する欧州と日本の反応の違いが興味深い。日本では、米国シェールガス革命によって日本が安価に安定的に燃料を調達できるようになるか否かに人々の関心が集中している。原子力発電所の停止に伴い急増した燃料費負担に苦しむ電力会社が行った値上げ申請に対し、電気料金審査専門委員会では、将来米国から安いシェールガスが調達できることを前提に値上げ幅の抑制を図られたが、事ほど左様に米国のシェールガス革命に期待する向きは大きい。
-
日本では原発の再稼動が遅れているために、夏の電力不足の懸念が広がっています。菅直人前首相が、政治主導でストレステストと呼ばれるコンピュータシュミレーションを稼動の条件としました。それに加えて全国の原発立地県の知事が、地方自治体の主張が難色を示していることが影響しています。
-
国際環境経済研究所の澤昭裕所長に「核燃料サイクル対策へのアプローチ」を寄稿いただきました。
-
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPR(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
-
アゴラ研究所の運営するエネルギー研究機関GEPRはサイトを更新しました。
-
さまざまな専門家が実名ブログで発言する、言論プラットフォーム『アゴラ』と、 ニコニコ生放送がコラボしました。その名も『ニコ生アゴラ』。第3弾は「被災地の復興を脅かす、『汚染がれき』と除染」がテーマです。
動画
アクセスランキング
- 24時間
- 週間
- 月間