今週のアップデート - 核燃料サイクルの行方(2016年4月4日)
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンク「GEPR」(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
使用済み核燃料政策の見直し案が国会で審議中です。日本原燃の経営の見直し、そして核物質プルトニウムの行方が問題になっています。現状をまとめました。
高速炉の研究者である東工大の高橋実教授の論考。もんじゅについては自律的停止などが想定されていますが、リスクもあることを専門家の立場から分析しています。
今週のリンク
朝日新聞4月2日記事。核安全保障サミットがワシントンで開催され世界50ヵ国の首脳が集まりました。核物質管理が強まる傾向にあり、日本のプルトニウム管理、核燃料サイクル政策も、それによる影響を受けるでしょう。
読売新聞3月29日記事。米国の国務省高官が、日本の保有するプルトニウムについて懸念を示した後で、その発言を修正しています。2018年の日米原子力協定の更新を前に、この問題は大きくなるかもしれません。
3)大量プルトニウム管理 今こそ国民的議論を 「日本の核武装」トランプ氏発言の波紋
産経新聞zakzak4月2日記事。米国の共和党大統領候補になるかもしれないトランプ氏の日本核武装の容認発言と波紋を紹介。本日のプルトニウムをめぐる更新記事と重なります。
池田信夫アゴラ研究所所長。4月3日、アゴラ記事。朝日新聞の記者がおかしな放射能デマで記事を書き続け、多くの人の批判を集めています。これは同紙の質と企業ガバナンスが問われる問題なのに、放置されています。
5)中国、核保安関与強化へ 米との連携を強調 原発輸出戦略が背景
朝日新聞4月3日記事。中国の習近平国家主席が核安全保障サミットで、中国の関与を深めることを強調。中国は3月に北京に「核安全保障モデルセンター」をつくり、米国と共同研究を始めています。同国製原子炉の輸出促進もにらんだものでしょう。
関連記事
-
福島第1原発事故から間もなく1年が経過しようとしています。しかしそれだけの時間が経過しているにもかかわらず、放射能をめぐる不正確な情報が流通し、福島県と東日本での放射性物質に対する健康被害への懸念が今でも社会に根強く残っています。
-
アゴラ研究所の運営するエネルギー・環境問題のバーチャルシンクタンクGEPRはサイトを更新しました。 今週のアップデート 1)日本産の遺伝子組み換えトウモロコシを食べてみた-見学会報告 アゴラ研究所は遺伝子組み換え作物の
-
アゴラ・GEPRは、NHNJapanの運営する言論サイトBLOGOS 、またニコニコ生放送を運営するドワンゴ社と協力してシンポジウム「エネルギー政策・新政権への提言」を11月26、27日の2日に渡って行いました。
-
福島原子力事故について、「健康被害が起こるのか」という問いに日本国民の関心が集まっています。私たちGEPRのスタッフは、現在の医学的知見と放射線量を考え、日本と福島で大規模な健康被害が起こる可能性はとても少ないと考えています。GEPRは日本と世界の市民のために、今後も正しい情報を提供していきます。
-
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンク、GEPR(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。 今週のアップデート 1)トウモロコシ・エタノール、米国農家が日本に販売を期待 米国の農
-
日本では福島原発事故、先進国では市民の敬遠によって、原発の新規設置は難しくなっています。また使用済み核燃料と、棄物の問題は現在の技術では解決されていません。しかし世界全体で見れば、エネルギー不足の解消のために、途上国を中心に原発の利用や新設が検討されています。
-
福島原発事故で流れ出る汚染水への社会的な関心が広がっています。その健康被害はどのような程度になるのか。私たちへの健康について、冷静に分析した記事がありません。
-
世界のエネルギーの変革を起こしているシェールガス革命。その中で重要なのがアメリカのガスとオイルの生産が増加し、アメリカのエネルギー輸入が減ると予想されている点です。GEPRもその情報を伝えてきました。「エネルギー独立」は米国の政治で繰り返された目標ですが、達成の期待が高まります。
動画
アクセスランキング
- 24時間
- 週間
- 月間