石破の3000円公約は白米化、進次郎のコメ政策は空念仏
今年の新米が出回り始めた。
JAの提示した令和7年度産米の概算金は、例えば1等米60kgあたりで銘柄米のコシヒカリで2万5200円などと、軒並み昨年度の1.6倍以上になっている。
ちなみに、これだと5kgあたり2100円なので、消費者に届く頃には5000円以上、6000円台になんなんとしかねない勢いである。
〝(5キロで)3000円台にならなければならない〟(石破首相、5月21日党首討論)ーーーよく言ったもんだ。
ついでにいうなら、〝(3000円台にならなければ)責任をとっていかなければならない〟とも明言している。
溶け始めた自民党のなかでただひとり威勢のよかった進次郎コメ大臣もこの価格高騰にはうつてもない。進次郎くんのコメ政策も容赦なく溶けまくっている。

カルローズ
日米関税交渉のさなか、トランプ大統領は日本に米国産米をもっと買えとせまっている…
先日出張から帰ってきたら、うちにもカルローズ米がいらっしゃっていた。息子が安さに惹かれて買ってきたようである。
カルローズとはカリフォルニア・ローズのこと。福島県からの日系移民が品種改良して、乾燥したカリフォルニアの地の乾田でもうまい米ができるようになった。勤勉で粘り強い日系移民農家の賜である。國寶ローズがとりわけ有名。
このカルローズーーー食ってみると結構旨いではないか。。。
そこで思い出した。30有余年前、南ドイツの研究所に勤めていた頃に、オヤジが来独した。近所の韓国雑貨屋で普段は手が出せない高級米『國寶ローズ』を買って振る舞った。当時の日本はコメ鎖国であったので、オヤジは興味津々だった。一口食って「この米はうまいでっ!なんじゃこれ」と目を剥いた。
乾田でいってみれば粗雑に育てた米国米が、日本の水田で大事に田植えした米よりもむしろうまい…オヤジにはとてもショックだったようだ。米国米に負けた。
あやしいパールライス
パールライスといえばJAのフラッグシップ米である。
わたしは8月24日にちかくの東急ストア都立大学店で実にあやしいパールライスを購入した。この頃はちょうど九州四国の早場米(令和7年度新米)が店頭に並び始めていた。なにが怪しいかといえば、5kgが2980円と異様に安い。更に怪しいのは、国内産/複数原料米と記載があるだけで、産年の欄は記載なしの空欄である。
進次郎米は古古米や古古古米を逆手にとって妙なブランド化をおこなっていたが、この米は出処不明である。進次郎くんの前のコメ大臣のときに大量にJAに卸された古い米たちのミックスかと思われた。
さっそく興味津々炊いて食ってみた。結果は、まあまあ食えるがそうそう旨いものではない。
パールというには、ツヤ無し、味無し、香り無しである。さきのカルローズ米に明らかに劣るかの如き食味であった。
パールライス < カリフォルニアローズライス
勝負あったり!
JAが悪いわけではない。ましてや東急ストアが悪いわけでもさらさらない。コメ政策が悪いのである。パール(真珠)というブランドイメージの失墜とまではいわないが、なんだか寂しい。打ち負かされたような侘しさを感じた。

パールライス
東京ローズ
第二次世界大戦中、日本から米軍に向けたプロパガンダ放送(ラジオ)があった。そのプロパガンダ(謀略)放送は「ゼロ・アワー」という番組名だった。このゼロ・アワーの女性アナウンサーにつけられたニックネームが〝東京ローズ〟だった。
東京ローズは7人いたとされている。この番組は東京ローズのMCも活きてミッドウエー海戦のころから沖縄戦にかけて、米兵とくに若い兵士に人気があったという。

東京ローズのひとりであるアイバ・戸栗・ダキノさん(GHQの取調べ中)
Wikipediaより
東京ローズをめぐる歴史の奇譚
東京大空襲(1945年3月9日[東京時間]夜)で実際にB29の爆撃兵団を率いたのがトーマス・S・パワーという准将だった。東京大空襲の前夜8日に各機の機長と無線士が招集されたブリーフィングにおいて、パワーは次のように宣告したという。
「作戦中、無線士は敵軍のプロパガンダ放送に周波数を合わせておくように。明日の夜はタイトルに、煙(smoke)または炎(fire)という言葉が入った曲が流れ続けるはずである。これは日本が迎撃してこず安全に爆撃を遂行できるという暗号である」
そして9日の夜、謀略放送ゼロ・アワーでは、〝Smoke Gets in Your Eyes(煙が目に染みる)〟や〝I Don’t Want to Set World on Fire(世界を火に包まないで)〟などの曲が東京ローズのMCの間に流されたという。どちらの曲も非常にゆったりとしたバラードである。
その後8月の原爆投下にあっても、同様のことがあったとも。
この経緯をいったいどう捉えればいいのだろうか…日本のプロパガンダ放送と米軍はツーツーだった!? プロパガンダ放送局はNHK内にあった。
東京大空襲では、徹底的な爆撃で東京の下町は焼け野原になり工場も焼き尽くされ重機などの金属類はとろとろに溶けたーーーその遺物が墨田の公園の片隅に遺っている。
日米関税交渉。
担当大臣はまたしても渡米したという。まるで頻繁足繁く通う朝貢外交のようである。コメに限らず、またしても日本は米国に打ち負かされ徹底的に溶かされるのであろうか。
関連記事
-
6月22日、米国のバイデン大統領は連邦議会に対して、需要が高まる夏場の3か月間、連邦ガソリン・軽油税を免除する(税に夏休みをあたえる)ように要請した。筆者が以前、本サイトに投稿したように、これはマイナスのカーボンプライス
-
福島第一原子力発電所の事故に伴う放射性物質の流出により、食品の放射能汚染がにわかにクローズアップされている。事故から10日あまりたった3月23日に、東京都葛飾区にある金町浄水場で1kgあたり210ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたことが公になるや、首都圏のスーパーマーケットに置いてあったミネラルウォーターがあっという間に売り切れる事態に発展した。
-
アゴラ研究所の運営するエネルギー研究機関GEPRはサイトを更新しました。
-
米国の第47代大統領就任式は、予想される厳しい寒さのため40年ぶりに屋内で行われる模様。その40年前とはあの第40代ロナルド・レーガン大統領の就任式だった。 中曽根康弘首相(当時)は1983年1月に初訪米し、レーガン大統
-
GX推進法の改正案が今国会に提出されている。目玉は、「排出量取引制度」と、「炭素に関する賦課金」の制度整備である。 気になる国民負担についての政府説明を見ると、「発電事業者への(政府による排出権売却の)有償化」および炭素
-
1. 洋上風力発電は再エネ発電の救世主だったはず?? 図1は、東北電力エリア内の2025年1月31日の太陽光発電と風力発電の実績値(30分間隔)です。横軸は24時間、縦軸は発電量(MW)です。太陽光発電の発電量は赤線で示
-
今年9月に国会で可決された「安全保障関連法制」を憲法違反と喧伝する人々がいた。それよりも福島原発事故後は憲法違反や法律違反の疑いのある政策が、日本でまかり通っている。この状況を放置すれば、日本の法治主義、立憲主義が壊れることになる。
-
英国のエネルギー政策をめぐる政府部内の対立が激化している。11月11日の英紙フィナンシャル・タイムズでは Ministers clash over energy bill という記事が出ていた。今月、議会に提出予定のエネルギー法案をめぐって財務省とエネルギー気候変動省の間で厳しい交渉が続いている。議論の焦点は原子力、再生可能エネルギー等の低炭素電源に対してどの程度のインセンティブを許容するかだ。
動画
アクセスランキング
- 24時間
- 週間
- 月間














