電気代は再生可能エネルギー導入量に比例する
太陽光発電と風力発電はいまや火力や原子力より安くなったという宣伝をよく聞くが、実際はそんなことはない。

vchal/iStock
複数の補助金や規制の存在が本当のコストを見えにくくしている。また火力発電によるバックアップや送電線増強のコストも、その存在は分かりにくい。
そこで再生可能エネルギーの真のコストを知るためには、その導入量と、電気代を全体として比較してみるのが一つの方法になる。
下図は欧州諸国の間でその比較をしたもの。横軸は一人当たりの太陽光発電と風力発電の導入量(ワット)である。縦軸は家庭の電気料金である。データは2016年のもの。

出典:Mark Mills
これを見ると、太陽光発電と風力発電の導入量と、電気代は比例関係にあることが分かる。導入量の多いデンマーク、ドイツ、スペイン、アイルランドでは電気代が高い。導入量の少ないフランスとノルウェーでは電気代が低い。
太陽光発電と風力発電を導入するほど、電気代は上がってゆくことになる。「100%再エネ」になると、いったいどこまで上がるのだろうか?
■
関連記事
-
今回の衆院選は自民党の圧勝に終わりました。政権基盤が強化された高市政権にやってほしいことリストは以下の通りです。 再エネ賦課金廃止 2050年カーボンニュートラル宣言撤回 パリ協定NDCおよび国内地球温暖化対策計画の数値
-
エネルギー政策について、原発事故以来、「原発を続ける、やめる」という単純な話が、政治家、民間の議論で語られる。しかし発電の一手段である原発の是非は、膨大にあるエネルギーの論点の一つにすぎない。
-
きのうのアゴラシンポジウムでは、カーボンニュートラルで製造業はどうなるのかを考えたが、やはり最大の焦点は自動車だった。政府の「グリーン成長戦略」では、2030年代なかばまでに新車販売の100%を電動車にすることになってい
-
今、世の中で流行っているSDGs(Sustainable Development Goals)を推進する一環として、教育の面からこれをサポートするESD(Education for Sustainable Develop
-
前回に続いてルパート・ダーウオールらによる国際エネルギー機関(IEA)の脱炭素シナリオ(Net Zero Scenario, NZE)批判の論文からの紹介。 A Critical Assessment of the IE
-
「電気代がゼロになる」「月々の支払いが実質ゼロになる」といった家庭用の太陽光パネルの広告をよく目にする。 しかし、この一見お得な話とは、現行の電気料金体系の抜け穴を突くものであり、じつは他の家庭の犠牲のもとに成り立ってい
-
2025年6月15〜17日、カナダのカナナスキスでG7サミットが開催される。トランプ第2期政権が発足して最初のG7サミットである。 本年1月の発足以来、トランプ第2期政権はウクライナ停戦、トランプ関税等で世界を振り回して
-
3月10日から久しぶりに米国ニューヨーク・ワシントンを訪れてきた。トランプ政権2.0が起動してから50日余りがたち、次々と繰り出される関税を含む極端な大統領令に沸く(翻弄される)米国の様子について、訪問先の企業関係者や政
動画
アクセスランキング
- 24時間
- 週間
- 月間

















