IPCC報告の論点㊳:ハリケーンと台風は逆・激甚化

2022年01月22日 07:00
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キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

IPCCの報告が昨年8月に出た。これは第1部会報告と呼ばれるもので、地球温暖化の科学的知見についてまとめたものだ。何度かに分けて、気になった論点をまとめてゆこう。

pfb1/iStock

以前、ハリケーン等(ハリケーン、台風、サイクロンの合計)が温暖化で激甚化している、とするIPCC報告の誤りを指摘した。

今回は、この分野の第一人者であるピールキーによる最新のデータを紹介しよう。

図は、台風(太平洋)とハリケーン(大西洋)の上陸数の合計を示したものだ。

黒い線が全ての上陸数で、赤い線は強いハリケーン等の上陸数

強いハリケーン等とは、上陸時の風速49メートル以上(米国でカテゴリー3から5に分類されるもの)。これに、風速33メートル以上(米国でカテゴリー1から2に分類されるもの)を足したのが全ての上陸数である。

図から一目瞭然、1945年以来、もっともハリケーン等の上陸が頻繁だったのは、1950年代と60年代だ。このころは、日本にも第2室戸台風(1961年)や伊勢湾台風(1959年)などの恐ろしい台風がやってきていた。

人類がCO2を多く出すようになったのは1945年以降だが、ハリケーンや台風の激甚化など起きていない。

1つの報告書が出たということは、議論の終わりではなく、始まりに過ぎない。次回以降も、あれこれ論点を取り上げてゆこう。

【関連記事】
IPCC報告の論点①:不吉な被害予測はゴミ箱行きに
IPCC報告の論点②:太陽活動の変化は無視できない
IPCC報告の論点③:熱すぎるモデル予測はゴミ箱行きに
IPCC報告の論点④:海はモデル計算以上にCO2を吸収する
IPCC報告の論点⑤:山火事で昔は寒かったのではないか
IPCC報告の論点⑥:温暖化で大雨は激甚化していない
IPCC報告の論点⑦:大雨は過去の再現も出来ていない
IPCC報告の論点⑧:大雨の増減は場所によりけり
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IPCC報告の論点⑩:猛暑増大以上に酷寒減少という朗報
IPCC報告の論点⑪:モデルは北極も南極も熱すぎる
IPCC報告の論点⑫:モデルは大気の気温が熱すぎる
IPCC報告の論点⑬:モデルはアフリカの旱魃を再現できない
IPCC報告の論点⑭:モデルはエルニーニョが長すぎる
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IPCC報告の論点㉓: ホッケースティックはやはり嘘だ
IPCC報告の論点㉔:地域の気候は大きく変化してきた
IPCC報告の論点㉕:日本の気候は大きく変化してきた
IPCC報告の論点㉖:CO2だけで気温が決まっていた筈が無い
IPCC報告の論点㉗:温暖化は海洋の振動で起きているのか
IPCC報告の論点㉘:やはりモデル予測は熱すぎた
IPCC報告の論点㉙:縄文時代の北極海に氷はあったのか
IPCC報告の論点㉚:脱炭素で本当にCO2は一定になるのか
IPCC報告の論点㉛:太陽活動変化が地球の気温に影響した
IPCC報告の論点㉜:都市熱を取除くと地球温暖化は半分になる
IPCC報告の論点㉝:CO2に温室効果があるのは本当です
IPCC報告の論点㉞:海氷は本当に減っているのか
IPCC報告の論点㉟:欧州の旱魃は自然変動の範囲内
IPCC報告の論点㊱:自然吸収が増えてCO2濃度は上がらない
IPCC報告の論点㊲:これは酷い。海面の自然変動を隠蔽

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「脱炭素」は嘘だらけ

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キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

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