英国公共放送BBCは気候変動でもニセ報道疑惑あり

oatawa/iStock
BBCはいま炎上している。内部告発された文書によって、2021年1月6日のトランプ大統領の演説を勝手に切り張りして報道したことが明るみに出たからだ。
トランプは、本当は「平和的な」行進を呼び掛けていたのに、この「平和的」という部分を削除して、いかにも国会議事堂襲撃を扇動したかのような報道をしていた。これは「判断ミス」だったとBBCも認めた。責任をとって、最高責任者(Director General)とニュース部門のトップ(CEO)が辞任した。
じつはBBCは、気候危機説を煽る報道を続けてきたが、それは事実を無視したり、歪曲したりしたものばかりだったと批判されている。問題のあった報道は100件に上る、とリストアップされている。
The BBC Can’t Be Reformed – Its Purpose is Propaganda and Disinformation
The BBC’s Top 50 Pieces of Climate Misinformation
The BBC’s Top 50 Pieces of Climate Misinformation – Part 2
3件だけ紹介すると、以下のようになっている。
1. サンゴの白化
2024年4月のBBC報道は「記録的な海洋熱により壊滅的な被害が生じ、世界中のサンゴが白化し、死滅さえしている」と主張した。
白化は極めて自然で一般的な現象であり、海水温が低下した場合など様々な理由で発生する。これはサンゴが死んでいることを意味しない。サンゴが藻類を排出するのは、新たな環境に適した種類に切り替えるための自然なプロセスである。世界中のサンゴが死滅しているどころか、科学者たちはサンゴの状態は良好だと述べている。
BBCは2023年夏の大半を、地中海周辺で発生した山火事の深刻さを気候変動のせいにしていた。EUがようやく昨年の山火事データを公表すると、焼失面積は平均に近いことが判明した。1980年代以降、焼失面積は減少傾向にある。
2024年5月のBBCの長文記事は「気候変動に伴い航空機の乱気流が悪化している」と主張した。
しかし米国国家運輸安全委員会による最近の詳細な研究(1989年から2018年の飛行記録を分析)は、飛行時間に対する割合で測定した場合、深刻な乱気流の発生件数に増加は見られないと結論づけている。
このようなBBCの気候変動に関する報道についてもこれから調査を入れるべきだという意見が出ている。
ところで、BBCは「信頼できる報道アライアンス(Trusted News Network, TNI)」を結成している。NHKもそのアライアンスに入っている。そのBBCの「信頼」が地に堕ちた訳だ。
さて、NHKも気候危機説を煽るために事実に基づかない報道をしてきた。
NHKにもBBC同様に厳しい調査が入るべきなのではないか?
■
関連記事
-
岸田首相肝いりのGX実行会議(10月26日)で政府は「官民合わせて10年間で150兆円の投資でグリーン成長を目指す」とした。 政府は2009年の民主党政権の時からグリーン成長と言っていた。当時の目玉は太陽光発電の大量導入
-
有馬純 東京大学公共政策大学院教授 2月16日、外務省「気候変動に関する有識者会合」が河野外務大臣に「エネルギーに関する提言」を提出した。提言を一読し、多くの疑問を感じたのでそのいくつかを述べてみたい。 再エネは手段であ
-
(GEPR編集部)原子力規制委員会は、既存の原発について、専門家チームをつくり活断層の調査を進めている。日本原電敦賀発電所(福井県)、東北電力東通原発(青森県)に活断層が存在すると同チームは認定した。この問題GEPR編集部に一般のビジネスパーソンから投稿があった。第三者の意見として紹介する。投稿者は電力会社に属していないが、エネルギー業界に関わる企業でこの問題を調べている。ただし匿名とする。
-
前回に続いて、環境影響(impact)を取り扱っている第2部会報告を読む。 今回は生態系への気候変動の影響。 本文をいくら読み進めても、ナマの観測データがとにかく図示さていない。 あったのは、以下の3つ(いずれも図の一部
-
アメリカでは「グリーン・ニューディール」をきっかけに、地球温暖化が次の大統領選挙の争点に浮上してきた。この問題には民主党が積極的で共和党が消極的だが、1月17日のWSJに掲載された炭素の配当についての経済学者の声明は、党
-
中国で石炭建設ラッシュが続いている(図1)。独立研究機関のGlobal Energy Monitor(GEM)が報告している。 同報告では、石炭火力発電の、認可取得(Permitted) 、事業開始(New projec
-
2023年4月15日(土曜日)、ドイツで最後まで稼働していた3機の原発が停止される。 ドイツのレムケ環境大臣(ドイツ緑の党)はこの期にご丁寧にも福島県双葉町の「東日本大震災・原子力災害伝承館」を訪れ、「福島の人々の苦しみ
-
いま東芝をたたくのは簡単だ。『東芝解体』のように正義漢を気取って、結果論で東芝を批判するのは誰でもできる。本書のタイトルはそういうきわものに見えるが、中身は10年近い取材の蓄積をもとにしている。テーマは経営陣の派閥抗争な
動画
アクセスランキング
- 24時間
- 週間
- 月間
















