今週のアップデート - 地震と原発(2016年4月18日)
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンク「GEPR」(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
熊本など九州で地震が続いています。被災者の方の安全確保を祈ると共に、川内原発を止めようという意見に疑問を示しています。
フランスでは世界で例外的に、原子力が容認されています。ただし使用済み核燃料の処分場では候補地選びが難航しています。日本に参考になる情報を訳出しました。
今週のリンク
GEPR再掲載、14年6月30日。宮野廣法政大学大学院客員教授。原子力学会事故調査委員会で、地震部分を執筆した宮野氏の寄稿です。地震で福島原発は壊れていません。
朝日新聞4月16日記事。九州での地震と、川内原発の停止をめぐる政府の対応です。政府は規制委員会へ対応を委ね、同委は止める必要ないと判断しています。
池田信夫アゴラ研究所所長。川内型原発の構造について解説。原発事故の可能性の少なさを指摘しています。
ワシントンポスト4月15日社説。ニューヨークタイムズに続き、有力紙がオバマ氏のサミットでの訪問を推奨。原題は「Why Mr. Obama should visit Hiroshima」。核の不使用、さらに核武装を煽る米国の有力大統領候補ドナルド・トランプ氏への牽制になるとしています。
5)動かぬ太陽光に退場促す 再生エネ買い取り、認定方式を変更
日本経済新聞4月15日記事。42円の高額で買い取り価格を設定された太陽光の稼動の遅れ、権利売買が問題になっています。この規制を一段と増やす政策を経産省が打ち出しました。再エネ振興のために、歓迎すべき政策です。
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「ポスト福島の原子力」。英国原子力公社の名誉会長のバーバラ・ジャッジ氏から、今年6月に日本原子力産業協会の総会で行った講演について、掲載の許可をいただきました。GEPR編集部はジャッジ氏、ならびに同協会に感謝を申し上げます。
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原子力発電の先行きについて、コストが問題になっています。その資金を供給する金融界に、原発に反対する市民グループが意見を表明するようになっています。国際環境NGOのA SEED JAPANで活動する土谷和之さんに「原発への投融資をどう考えるか?--市民から金融機関への働きかけ」を寄稿いただきました。反原発運動というと、過激さなどが注目されがちです。しかし冷静な市民運動は、原発をめぐる議論の深化へ役立つかもしれません。
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原子力発電に関する議論が続いています。読者の皆さまが、原子力問題を考えるための材料を紹介します。
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福島原発事故を受けて、放射能をめぐる不安は、根強く残ります。それは当然としても、過度な不安が社会残ることで、冷静な議論が行えないなどの弊害が残ります。
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日本では福島原発事故、先進国では市民の敬遠によって、原発の新規設置は難しくなっています。また使用済み核燃料と、棄物の問題は現在の技術では解決されていません。しかし世界全体で見れば、エネルギー不足の解消のために、途上国を中心に原発の利用や新設が検討されています。
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GEPR編集部は、ゲイツ氏に要請し、同氏の見解をまとめたサイト「ゲイツ・ノート」からエネルギー関連記事「必要不可欠な米国のエネルギー研究」を転載する許諾をいただきました。もともとはサイエンス誌に掲載されたものです。エネルギーの新技術の開発では、成果を出すために必要な時間枠が長くなるため「ベンチャーキャピタルや従来型のエネルギー会社には大きすぎる先行投資が必要になってしまう」と指摘しています。効果的な政府の支援を行えば、外国の石油に1日10億ドルも支払うアメリカ社会の姿を変えることができると期待しています。
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