今週のアップデート - アジアの中の日本のエネルギー(2016年1月18日)
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンク「GEPR」(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
1) エネルギー体制の整備が東アジア経済成長のエンジン-フィリピンの挑戦
昨年のAPECエネルギー大臣会議の議長国だったフィリピンのエネルギー大臣、ゼナイダ・モンサダ氏から寄稿をいただきました。経済成長を続けるフィリピンも、エネルギー安定供給のために、多様な布石を打っています。
2) 私の提言-総集編(上)
3) 私の提言-総集編(下)
澤昭裕・国際環境経済研究所所長、21世紀政策研究所・研究主幹が1月16日お亡くなりになりました。GEPRに、寄稿などさまざまな形で協力いただきました。そのご厚誼に感謝を申し上げると共に、ご冥福をお祈りします。冷静かつ現実的な意見は、今こそ必要なものでした。最後のまとめを、国際環境経済研究所のサイトから転載します。
東工大助教の澤田哲生氏の寄稿です。北朝鮮が、水爆実験を行ったと発表。失敗だったとの説は確認できず、小型化が進みつつあるとの指摘です。非常に危険な兆候です。
2016年1月13日放送。出演は岩瀬昇氏(エネルギーアナリスト)、池田信夫氏(アゴラ研究所所長)、司会は石井孝明氏(ジャーナリスト)。1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で、中東情勢の不透明感が増している。2016年の原油価格はどうなるのかを考えました。
今週のリンク
GEPRに掲載された亡くなった澤昭裕氏の論考です。冷静で適切なものばかりでした。
澤氏と経産省時代から親交のあったアゴラ研究所所長で、GEPRの運営者である池田信夫氏の論考です。澤氏と同じ考えを持ちGEPRは運営してまいりました。
3)中国CGN:2017年に海上浮揚式原子力発電所の実証プロジェクトを開始へ
日本原子力産業協会1月15日記事。中国広核集団有限公司(CGN)は1月熱出力20万kWの海上浮揚式原子力発電所の実証実験を17年に始めると発表しました。おそらく、中国の南シナ海侵略とも絡んでいます。
4)原子力発電所と火力発電所の選別が進む、2030年に設備半減へ
ITメディア1月15日。日本の原子力の状況を概観するためのまとめ記事として。ビジュアルがまとまっています。
ニューヨークタイムズ1月15日記事。原題は「After Nuclear Test, China Resists Pressure to Curb North Korea」。中国は北朝鮮を不快に思っているものの、緩衝国として放置を続けるとの見通しを解説しています。

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13年1月記事。米国の電力自由化と、復旧の遅れの問題を取り上げている。日本のエネルギー産業も、システム改革・自由化の中でこの問題に直面するかもしれない。
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アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPRはサイトを更新しました。
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GEPR再掲載、14年6月30日。原子力学会事故調査委員会で、地震部分を執筆した宮野氏の寄稿。地震で福島原発は壊れていない。
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