自民党政権に原子力政策の転換を提言 ー エネルギー研究3団体

2013年01月28日 14:00

エネルギーに関係する、経済人、技術者、研究者などからつくる研究3団体は、このほど安倍晋三首相あてに、民主党政権が行ってきた原子力政策の転換を求める意見書を提出した。

化石燃料シフト、再生可能エネルギーへの過度の期待を改め、再稼動の早期実施、政府が前面に出た放射性廃棄物問題の処分方針の決定を進めるべきであるとしている。

またエネルギー政策の混迷が規制、将来計画に影響を与えている現状を指摘した。福島の復興と共に、新組織による改革を訴えた。

提言書に参加したのはエネルギー問題に発言する会(金氏顕代表)、エネルギー戦略研究会(金子熊夫会長)、日本原子力シニアネットワーク(斉藤伸三代表)ら139名。エネルギー政策の混乱に対する危機感から、提言に動いたという。

安倍晋三首相へのエネルギー問題についての提言書

(2013年1月28日掲載)

This page as PDF

関連記事

  • アリソン教授は、GEPRに「放射線の事実に向き合う?本当にそれほど危険なのか」というコラムを寄稿した。同氏は冷戦構造の中で、原子力エネルギーへの過度な恐怖心が世界に広がったことを指摘した上で、理性的に事実に向き合う必要を強調した。(日本語要旨は近日公開)
  • 9月6日午前3時8分ごろに発生した北海道胆振東部地震は最大震度7を計測し、直接被害のみならず、苫東厚真発電所の緊急停止を契機とした北海道全土の停電を通した二次被害を招くことになり、我が国全土に衝撃を与えた。本稿では東日本
  • ロシアの原子力企業のロスアトム社は2016年に放射性ヨウ素125の小線源の商用販売を開始する。男性において最も多いがんの一つである前立腺がんを治療するためのものだ。日本をはじめとした国外輸出での販売拡大も目指すという。
  • 活断層という、なじみのない言葉がメディアに踊る。原子力規制委員会は2012年12月、「日本原電敦賀原発2号機直下に活断層」、その後「東北電力東通原発敷地内の破砕帯が活断層の可能性あり」と立て続けに発表した。田中俊一委員長は「グレーなら止めていただく」としており、活断層認定は原発の廃炉につながる。しかし、一連の判断は妥当なのだろうか。
  • 【要旨】 放射線の健康影響に関して、学術的かつ定量的に分析評価を行なっている学術論文をレビューした。人体への影響評価に直結する「疫学アプローチ」で世界的にも最も権威のあるデータ源は、広島・長崎の原爆被爆者調査(LSS)である。その実施主体の放射線影響研究所(RERF:広島市)は全線量域で発がんリスクが線量に比例する「直線しきい値なし(LNT)仮説」に基づくモデルをあてはめ、その解析結果が国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に反映されている。しかしLNT仮説は低い線量域(おおむね100mSv以下)では生物学的に根拠がない(リスクはもっと小さい)とする「生物アプローチ」に基づく研究が近年広くなされている。
  • 広島高裁は、四国電力の伊方原発3号機の再稼動差し止めを命じる仮処分決定を出した。これは2015年11月8日「池田信夫blog」の記事の再掲。 いま再稼動が話題になっている伊方原発は、私がNHKに入った初任地の愛媛県にあり
  • 停止施設の維持費は只ではない 普通の人は、施設を動かすのにはお金がかかるが、施設を停めておくのにお金がかかるとは思っていない。ところが、2015年4月にMETIの「総合資源エネルギー調査会発電コスト検証ワーキンググループ
  • 海は人間にとって身近でありながら、他方最も未知な存在とも言える。その海は未知が故に多くの可能性を秘めており、食料庫として利用しているのみならず、たくさんのエネルギー資源が存在している。

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑