GPIFさん、日本人の年金を左翼活動につかわないでください

2025年03月20日 06:40

tommy/iStock

GPIFがサステナ投資方針を月末公表へ、ESGの姿勢明確化―関係者 ブルームバーグ

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、サステナビリティー(持続可能性)投資に関する方針を初めて策定し、次期基本ポートフォリオ(資産構成割合)と併せて今月末に公表する方向で調整に入った。社会課題の解決と収益性の両立を図る「インパクト投資」も含め、ESG(環境・社会・企業統治)に対する姿勢を明確化する。

世界最大級の年金基金であるGPIFは2015年に国連の責任投資原則(PRI)に署名して以降、ESGへの取り組みを拡大してきた。24年3月末時点で、国内外の株式投資124兆円余りのうち約14%がESG指数に基づいた運用だ。

一方、世界的にもESGの潮流が変わりつつある現状がある。米国のトランプ大統領が反ESG色を鮮明にしているほか、気候変動対策を促す国際団体からは米国や日本の主要金融機関が脱退しており、一時の盛り上がりは鳴りを潜めている。

GPIFさん、ESGは昨年米国下院司法委員会が出した報告書において左翼活動家と金融機関による共謀、気候カルテルだと指摘されたことをご存じないのでしょうか。

記事でも触れられている通り、世界ではESG投資が下降の一途を辿っています。実際には、トランプ大統領就任の数年前にESGはピークアウトしていました。先日の動画で示した通りです。

ESGと炭素クレジットの終焉 キヤノングローバル研究所

こうしたデータを見れば、ESGが往時の勢いを取り戻すなどあり得ません。

また、世界中で脱炭素アライアンスから大手金融機関が脱退し気候カルテルは崩壊中です。今月には三井住友フィナンシャルグループ野村ホールディングス三菱UFJフィナンシャル・グループが相次いで「ネットゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)」から脱退するというニュースが日本中を駆け巡ったばかりです。

ESGが本当に社会課題の解決と収益性を両立するのであれば、中長期的に企業価値を向上させるのであれば、カルテルでも談合でもないのであれば、こんな流れにはならないはずです。

GPIFさん、年金加入者の利益を第一に考えてください。そして日本人の大切な年金を左翼活動やカルテルなんかにつかわないでください。


『SDGsエコバブルの終焉』

This page as PDF

関連記事

  • 昨年の地球の平均気温は、観測史上最高だった。これについて「その原因は気候変動だ」という話がマスコミには多い。 気候変動の話をすると、「地球の歴史からするとこの程度は昔もあった」というコメントがつくのだが、現生人類も文明も
  • 福島第一原発を見学すると、印象的なのはサイトを埋め尽くす1000基近い貯水タンクだ。貯水量は約100万トンで、毎日7000人の作業員がサイト内の水を貯水タンクに集める作業をしている。その水の中のトリチウム(三重水素)が浄
  • この3月に米国エネルギー省(DOE)のエネルギー情報局(EIA)が米国のエネルギー予測「Annual Energy Outlook」(AEO)を発表した(AEOホームページ、解説記事)。 この予測で最も重視されるのは、現
  • 監督:太田洋昭 製作:フィルムボイス 2016年 東日本大震災、福島第一原子力発電所事故から5年間が過ぎた。表向きは停電も電力不足もないが、エネルギーをめぐるさまざまな問題は解決していない。現実のトラブルから一歩離れ、広
  • 朝日新聞に「基幹送電線、利用率2割 大手電力10社の平均」という記事が出ているが、送電線は8割も余っているのだろうか。 ここで安田陽氏(風力発電の専門家)が計算している「利用率」なる数字は「1年間に送電線に流せる電気の最
  • 地球温暖化によってサンゴ礁が失われるとする御用科学の腐敗ぶりを以前に書いたが、今度は別のスキャンダルが発覚した。 「CO2濃度が上昇すると魚が重大な悪影響を受ける」とする22本の論文が、じつは捏造だったというのだ。 報じ
  • 元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 前稿で「脱炭素社会法」には意味がないと述べた。 その根拠として、 実測データでの気温上昇率は100年当り0.7〜1.4℃しかなく、今世紀末までの80年足らずの間に3〜5℃もの気
  • 政府が「2030年温室効果ガス46%削減」という目標を発表したことで、責任を感じた?小泉環境相が、「2030年までに太陽光発電の規模を2000万kW積み増して、1億800万kW以上にする」という方針を提示した。 太陽光発

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑