『原発「危険神話」の崩壊』 (PHP新書)から、「第2章 放射能はどこまで恐いのか」

2012年02月06日 19:00
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アゴラ研究所所長
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  • 福島原発事故以来、環境の汚染に関してメディアには夥しい数の情報が乱れ飛んでいる。内容と言えば、環境はとてつもなく汚されたというものから、そんなのはとるに足らぬ汚染だとするものまで多様を極め、一般の方々に取っては、どれが正しいやら混乱するばかりである。
  • アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPR(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
  • 次に、司会者から大人が放射線のリスクを理解すると子どもへのリスクがないがしろになるのが心配であるとの説明があり、子どものリスクをどう考えれば良いのかを白血病や小児がんを専門とする小児科医の浦島医師のビデオメッセージの用意があることを示した。
  • このような一連の規制が、法律はおろか通達も閣議決定もなしに行なわれてきたことは印象的である。行政手続法では官庁が行政指導を行なう場合にも文書化して根拠法を明示すべきだと規定しているので、これは行政指導ともいえない「個人的お願い」である。逆にいうと、民主党政権がこういう非公式の決定を繰り返したのは、彼らも根拠法がないことを知っていたためだろう。
  • 日本政府は昨年4月にエネルギー基本計画を策定し、今年の7月に長期エネルギー需給見通しが策定された。原子力は重要なベースロード電源との位置付けであるが、原発依存度は可能な限り削減するとし、20%~22%とされている。核燃料サイクルについては、これまで通り核燃料サイクル政策の推進が挙げられており、六ケ所再処理工場の竣工、MOX燃料加工工場の建設、アメリカおよびフランス等との国際協力を進めながら高速炉等の研究開発に取り組むことが記載されている。
  • 技術革新はアメリカの経済力と発展に欠かせないものである。新しいアイデアと技術発展が本質的に我々の生活の質を決める。これらは、アメリカが世界の指導権を持ち続けること、継続的経済成長、そして新しい産業における雇用創出の促進の鍵である。
  • 3月11日の大津波により冷却機能を喪失し核燃料が一部溶解した福島第一原子力発電所事故は、格納容器の外部での水素爆発により、主として放射性の気体を放出し、福島県と近隣を汚染させた。 しかし、この核事象の災害レベルは、当初より、核反応が暴走したチェルノブイリ事故と比べて小さな規模であることが、次の三つの事実から明らかであった。 1)巨大地震S波が到達する前にP波検知で核分裂連鎖反応を全停止させていた、 2)運転員らに急性放射線障害による死亡者がいない、 3)軽水炉のため黒鉛火災による汚染拡大は無かった。チェルノブイリでは、原子炉全体が崩壊し、高熱で、周囲のコンクリ―ト、ウラン燃料、鋼鉄の融け混ざった塊となってしまった。これが原子炉の“メルトダウン”である。
  • 国連科学委員会の中の一部局、原子放射線の影響に関する国連科学委員会は、昨年12月に報告書をまとめ、国連総会で了承された。その報告書の要約要旨を翻訳して掲載する。迂遠な表現であるが、要旨は国連の報告書間で整合性が取れていないこと、また低線量被曝についてのコンセンサスがないことを強調している。

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