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2021年10月10日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 新しい政権が発足したが、エネルギー・環境関連では、相変わらず脱炭素・水素・アンモニア・メタネーション等、これまで筆者が散々こき下ろしてきた政策を推進する話題で持ちきりである。そ
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2021年10月03日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 ドイツの屋台骨でありEUの中心人物でもあったメルケル首相が引退することになり、今ドイツではその後任選びを行っている。選挙の結果、どの党も過半数を取れず、連立交渉が長引いてクリス
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2021年09月26日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 先日、NHKのBS世界のドキュメンタリーで「地球温暖化はウソ?世論動かす“プロ”の暗躍」と言う番組が放送された。番組の概要にはこうある。 世界的な潮流に反してアメリカの保守派に
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2021年09月19日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 最近流れたニュース「MITが核融合発電所に必要となる「超伝導電磁石の磁場強度」で世界記録を更新したと報告」を読んで、核融合の実現が近いと思った方も多いかと思うが、どっこい、そん
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2021年09月12日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 一見、唐突に倒れたように見える菅政権であるが、コロナ対策を筆頭に「Go To」その他やる事なす事ピント外れなことを続け、国民の8割が中止・延期を求めていた東京五輪を強行し、結果
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2021年09月04日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 前稿で科学とのつき合い方について論じたが、最近経験したことから、改めて考えさせられたことについて述べたい。 それは、ある市の委員会でのことだった。ある教授が「2050年カーボン
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2021年08月28日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 6月30日に掲載された宮本優氏の「失われつつある科学への信頼を取り戻すには・・」の主張に、筆者は幾つかの点では共感する。ただし全てにではない(例えばコロナの「2類→5類」論には
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2021年08月15日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 これまで筆者は日本の水素政策を散々こき下ろし、そのついでに「水素を燃やすのが勿体ないならば、その水素を原料に大量のエネルギーを使って合成するアンモニアを燃やすのは更に勿体ない、
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2021年08月04日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 前稿で、現代の諸問題について現役の学者・研究者からの発言が少ないことに触れた。その理由の一つに「同調圧力」の存在を指摘したが、大学が抱えている問題はそれだけではない。エネルギー
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2021年07月19日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 筆者は毎日、大量に届くエネルギー関連記事を目にするわけだが、相も変わらず科学的根拠のない暴論が世に蔓延するのを見て、この国の未来に対し暗澹たる気持ちに襲われる。また、これらの暴
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2021年07月10日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 今回は、ややマニアックな問題を扱うが、エネルギー統計の基本に関わる重要な問題なので、多くの方々に知っていただきたいため、取り上げる。 きっかけは「省エネ法・換算係数、全電源平均
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2021年07月05日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 以前から指摘しているように、人為的温暖化説には科学的根拠が幾重にも無いのに、なぜこんなにも「脱炭素」に熱中するのか筆者には理解しがたいが、兎にも角にも、この世は「脱炭素」一色、
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2021年06月25日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 今年6月2日に発表された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略(案)」から読み取れる諸問題について述べる。 全155頁の大部の資料で、さまざまなことが書かれてい
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2021年06月19日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 これまで3回にわたって、筆者は日本の水素政策を散々にこき下ろしてきたが、日本政府はまだ全然懲りていないようだ。 「水素に賭ける日本、エネルギー市場に革命も」と言う驚くべき記事が
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2021年06月13日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 エネルギー問題を議論する際には、しばしば供給側から語られる場合が多い。脱炭素社会論でも、もっぱら再エネをどれだけ導入すればCO2が何%減らせるか、といった論調が多い。しかし、そ
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2021年06月06日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 前稿で「脱炭素社会法」には意味がないと述べた。 その根拠として、 実測データでの気温上昇率は100年当り0.7〜1.4℃しかなく、今世紀末までの80年足らずの間に3〜5℃もの気
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2021年05月31日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 5月26日、参議院本会議で「2050年までの脱炭素社会の実現」を明記した改正地球温暖化対策推進法(以下「脱炭素社会法」と略記)が、全会一致で可決、成立した。全会一致と言うことは
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2021年05月27日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 5月22日に放映されたNHK・ETVの「サイエンスZERO」では、脱炭素社会の切り札として水素を取り上げていたが、筆者の目からは、サイエンス的思考がほとんど感じられない内容だっ
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2021年05月26日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ」を「カーボンニュートラル」と呼ぶ習慣が流行っているようだが、筆者には種々の誤解を含んだ表現に思える。 この言葉は本来、バイオマス(生物資源:
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2021年05月20日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 前回書ききれなかった論点を補足したい。現在の日本政府による水素政策の概要は、今年3月に資源エネルギー庁が発表した「今後の水素政策の課題と対応の方向性 中間整理(案)」という資料
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2021年05月13日
元静岡大学工学部化学バイオ工学科 松田 智 管政権の目玉政策の一つが「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ」であり、日本だけでなく国際的にも「脱炭素」の大合唱しか聞こえないほどである。しかし、どのようにして「脱炭素社会」を実