釧路湿原を破壊して中国製パネルを並べてCO2は減るのか

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Philip Hoeppli/iStock
釧路湿原のメガソーラー建設が、環境破壊だとして話題になっている。
室中善博氏が記事で指摘されていたが、湿原にも土壌中に炭素分が豊富に蓄積されているので、それを破壊するとCO2となって大気中に放出されることになる。
以前、筆者は、湿原ではないが、森林を破壊してメガソーラーを建設した場合のCO2を計算したことがある。
ここではその結果を簡単に述べよう。
まず、森林破壊によるCO2排出量は決して無視できない量になる。更に、パネルの殆どは世界シェアの9割以上を占める中国製だと思われるが、これは主に石炭火力によって発電された電気で製造している。これによるCO2排出量も、決して無視できない量になる。
その一方で、太陽光発電は運転中はCO2を出さないから、これによって火力発電を代替していると考えるとCO2削減になる。
けれども、これによってメガソーラーの建設により発生するCO2(森林破壊によって発生するCO2とパネル製造によって発生するCO2の合計)を取り戻すのに、10年もかかる。
以上は粗い計算であったが、重要な示唆は、以下の通りだ:
- メガソーラー建設の為に発生するCO2排出量は決して無視できる水準ではないので
- 事業者は建設時の(湿原破壊とパネル製造による)CO2排出量をきちんと調べて公開し
- 自治体(北海道や釧路市)と国はそれを確認し
- その上で事業の是非を判断すべきだ
ということである。
映像を見ると、メガソーラーが建設されている釧路湿原は青々としていて、土壌中の炭素分も豊富にありそうだ。
その一方で、釧路は太陽光発電の条件は決して良くない。まず日本の中では高緯度であるし、霧も多く、日照条件がそれほどよくない。
加えて、泊原子力発電所が再稼働し、石狩湾新港の天然ガス火力発電所の増強が進めば、太陽光発電によって削減されるとされるCO2の量も少なくなる。
詳しく計算した結果、もしCO2も殆ど減らないとなれば、ますます、一体なんのためのメガソーラーであろうか、ということになる。湿原の破壊が進む前に、急ぎ確認すべきだ。
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